東野圭吾ファンなら、もうとっくの昔に読まれたであろう「私が彼を殺した」(講談社文庫)。いつもの癖で、積ん読状態(半分近く読んだまま4日間ほどほったらかして、他の本に手を出していました)だったのを、今日読みました。
「積ん読」がひどいときは1~2ヶ月たってから、途中まで読んでいた本をまた読み始めることも。
今回は、そんなに時間がたっていないので始めに戻って読み返すこともなく、すぐに読了。
イヤー、楽しい推理小説です。犯人を最後まで明かさず、読者に当ててミヨ、という犯人当て小説。あまりこういう手法の小説はお目にかかれません。
3人の「犯人候補」が次々に〈一人称一視点〉で語り、それが何度も繰り返されて最終結末まで進みます。最後に刑事が「犯人はあなたです」、これでオシマイ。
講談社文庫版には、最後に推理の手引き《袋綴じ解説》をごていねいにも用意してくれています。が、もちろんその解説にも犯人は隠されています。イヤー、楽しい推理小説でした。
犯人の推測はついたのですが、試しにネットで検索すると驚かされました。ネット上で「犯人」を教えあっているのです。質問する人の多さと、それに答える人がいること自体ビックリ。たぶん、東野圭吾も嘆いていることでしょう。
先に犯人分かってどない推理すんねん?
返信削除高校の頃安部公房の(他人の顔)読んだときどんでん返しにすごく興奮しました
東野圭吾は読んだことがないですが、推理物ですか?
推理物では松本清張を超える物は読んだことがありません