2011年6月24日金曜日

東日本大震災 報道写真集と臨時増刊

以前このブログでご紹介した、河北新報社の「巨大津波が襲った 3.11大震災」と週刊朝日の臨時増刊「原発・大震災サバイバルブック」を読みました。












「巨大津波が襲った」は写真集で、津波や地震、原発事故の恐ろしさを写真で伝えるもの。最も心を打たれたのは、生々しい津波、地震の爪痕ではなく、大津波で壊滅した町で、なぎ倒された電柱に独りで座り込む少女の姿。そして、災害現場を見つめる一人の消防団員の後ろ姿。

でも、直後の10日間の記録にもかかわらず、最後の方では「前へ」と題して卒業式の写真が載せられていたり、「希望」と題して避難所で生まれた赤ちゃんの写真が載せられていたり…。「難局」を乗り越える力を感じることができました。

「原発・大震災サバイバルブック」は商業主義的なものを感じましたが、「今後」を考える手がかりとなる雑誌です。

第1章の中の「私たちは原発なしで生活できないのか」には、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長の言葉として次のように書かれていました。「しっかり腰を据えて自然エネルギーにシフトしていけば、すべての原発を10年後に止めてもまったく問題がありません。」

同書によれば、世界には437基の原子炉が存在し、最も多いのが104基のアメリカ、2位は59基のフランス、3位は54(福島第1をのぞけば50)基の日本。まさに日本は「原発大国」。

歴史上初めて原発発電に「成功」したのが1951年。世界29ヶ国に発電所が作られ、17ヶ国で参入が計画されています。世界の発電量の13.5%が原発による発電。スリーマイル島原発とチェルノブイリ原発での事故で反原発の動きが世界中に広がり、今回の福島原発でまた新たな動きが出てきました。

イタリアでは原発の復活に対する国民投票で復活反対が94%になり、政府は復活を断念。ドイツでも方針転換し、原発全廃を決定。スイスやベルギーでも…。「核のない欧州」を目指すオーストリアは、原発をもたない欧州10ヶ国を集めて「反原子力会議」を開催したほどです。

これらにくらべて、日本の対応はあまりに無責任すぎます。何の根拠もなく「安全宣言」を政府が行って、全国の地元自治体に原発再稼働を要請しているのです。各地の首長から反発の声があがったのも当然です。政府のお粗末な対応にはあきれ果ててしまいます。
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