またまた図書館で借りた本を読み終えてしまい、たまたま捨てずに残っていたチカコの本の中から抜き出したもの。
14年ほど前に単行本として出版され、10年前に文庫化されたもの。読み進めるのに「苦痛」さえ感じた、久しぶりに完璧にハズレの作品でした。
作者によれば「早すぎる自伝めいたエッセイ」で、1968年に在日韓国人の長女として横浜に生まれてから1996年までの「暗い」過去が書かれているだけ。なぜ世間の目に自らの「不幸」を積極的にさらさなければならないのか…理解に苦しみます。
幼い頃からずっと続く凄惨ないじめ、家庭の崩壊、15歳のときに自殺を図ったこと、高校入学後に家出と補導の繰り返しから1年生のときに退学…このような話が延々と続きます。
本の内容よりも、柳美里という人物に興味が湧き、もう一冊残っていた「自殺」という本を読みかけたのですが、途中で読むこと自体を放棄しました。不愉快で、感想を書く気も起こりません。
ナンデそんな本のことをブログに書くンヤ!と言われれば、返す言葉がありません。
おわびに、やっと咲いてくれた赤いハイビスカスを紹介させて下さい。7月、8月と他の2種類はきれいに咲いてくれたのですが、ようやく昨年の夏に見事に咲いていた赤いハイビスカスが今頃になって咲き出しました。
もう一つ、ほとんどあきらめていたテッセン(クレマチス)もやっと咲きました。
ついでに、我ながらウマク撮れた?バッタとイトトンボをご覧下さい。
本の紹介をせずに、はじめから花や虫の紹介にすればよかった…と、後悔しています。
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つらいことを書くということは、そういう経験を乗り越えて今も生きてがんばっている、ということを知ってもらいたい、こんな理不尽な差別やいやがらせに苦しんでいる人がいる、と世間に知ってもらいたい、と訴えているのではないでしょうか。
返信削除それを読むのはおよそ「読書を楽しむ」という気分にはなれないでしょうが、実体験をした方は「何で書くンヤ」どころか、はるかに辛い気持で書かざるを得ない。書くこと・吐き出すことによって差別に負けまいとしているんだと思います。
ただ、私でも積極的に読む気持になれないだろう、と白状せざるを得ませんが。
金零封さんへ
返信削除コメントをいただき、ありがとうございます。
お言葉を返すようで恐縮ですが、プロの作家は「読者」を強く意識すべきだと思います。読者は時間つぶしだけで読むわけではありません。プロなら「生きる」ことに前向きになれるモノを書くべきだと思っています。
もしかすると、この作品で生きる力をもらった!という方も存在するとは思いますが、私自身は気が滅入る一方でした。オマエの感性の問題、と言われる方もいらっしゃることでしょうが…。
暗い過去を「売り物」にしているとしか思えない内容でした。
でも、彼女の書いたモノや講演で「死」を深く見つめ直し、「生きる」ことに前向きになれた方の存在もあるはず、と思えば、彼女なりに「社会貢献」しているのだと思うのです…。