2011年6月7日火曜日

アコちゃんのアコーディオン

久保田昭三の「アコちゃんのアコーディオン」(太平洋出版社)を読みました。

この本は、昨年の「西日本アコ仲間の集い」に初めて参加されて以降、アコに関する情報をいただいたりしているYさんからのお薦めの本です。図書館になく、「リクエスト」していた本。今日、図書館に受け取りに行き、さっそく読みました。

小学校中学年以上の児童を対象に書かれた「児童書」です。時代は「ススメ、ススメ、ヘイタイススメ」の時代。1台のアコーディオンと少女アキ子を中心に描かれています。

三年間行方知れずだったカキチがアコーディオンを抱えて家に戻ってきます。そのカキチが紙芝居屋を始め、拍子木のかわりにアコーディオンで人(子ども)集め。そして、演出としてもアコをつかう紙芝居をしばらく続けますが、「甲種合格」で兵隊に…。

兵隊に行く前の日、アキ子の父が営む床屋で散髪したカキチは、そのアコをアキ子の父に預けることとなります。そのアコを買い取ったのがアキ子が四年生で担任してもらうことになったイシムラ先生でした。音楽の授業でそのアコを使うようになるのですが、そのイシムラ先生もアキ子の父に散髪をしてもらい、兵隊に…。

次のアコの弾き手は…、ここからは読んでのお楽しみ…。

カキチは遠い南の地で生きる望みを失い、自爆。イシムラは左腕を失いながらも日本に戻ってきますが、左腕がないイシムラにもうアコは弾けません。そのアコをイシムラの次に弾いたのはアキ子にとって運命の人。

「平和の大切さをかんがえるために」記念出版された本で、「戦争があった日のはなし」シリーズの2作目です。

そもそも良質の児童書は大人が読んでもおもしろいものです。この本もその例外ではありません。第一刷発行が27年も前の児童書ゆえ、手にする機会がないかもしれませんが、今回のように「リクエスト」すれば読むことができるかもしれません。ネットで調べても「入手不可のため注文できません」とか「在庫切れ」の表示ばかり。古書店では在庫があるようです。
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4 件のコメント:

  1. 興味をそそられる内容と感じました。機会があれば是非読んで
    みたいな、と思っています。

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  2. MR.BONさんへ

    実はその本、BON先生のお弟子さんのYさんお薦めだったのです。そのお弟子さんの家にあるかもしれません。ぜひ読まれてみては?

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  3. きくまささま、BON先生、ごきげんさまです。
    BON先生、本のほう、みつかりましたか。

    きくまささま、もう一冊ご紹介させていただいた、ブルーナ
    の絵本はBON先生のお手元にあります。
    紫陽花のお写真の下のコメントに登場されるお孫さんと
    ご一緒にご覧いただけたら、と、ラジオ局でいただいた
    図書券で整え、BON先生に進呈いたしました。

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  4. くま女房さんへ

    素敵な本を紹介していただき、感謝します。
    若い人たちに読んで欲しい本ですね。

    あれから図書館に行ったとき、児童書も見るようにしました。
    仕事をしているときは何も思わなかったのですが、児童書のスバラシサを今頃感じている自分がハズカシイです。

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