2011年5月23日月曜日

四国“お遍路”の旅

広島アコーディオン教室のブログ(5月17日)に…「四国遍路」とH・Tさん(ミスターT)…と題した記事がありました。アコーディオン教室に通うHさんが7年前に四国八十八箇所を「歩き遍路」された記録のことでした。

そのブログに「読みたい」旨の投稿をしたところ、Tさんが郵送してくださったのです。安易に投稿したことを悔いる私。誠実で実直なTさんの善意に甘えるかたちになってしまいました。

今日、その「記録」を読みました。

当時70歳のHさんが総延長1200kmを40日かけ、自動車を使う人が圧倒的に多い中、歩き遍路を。ネットで調べてみると、年間およそ30万人の遍路のうち5000人が歩き遍路と推定されているぐらいの少数派。

「記録」を読むと、今の私には到底できそうにない歩き遍路。ウィキペディアによると「現代においては、従来の信仰に基づくものや、現世・来世利益を期待する巡礼者も引き続き大勢いるが、1990年代後半からは信仰的な発心よりも、いわゆる自分探し、癒しとしての巡礼者が増えたといわれている」ようで、Hさんは「宗教には無関心」ながら「日本の多神教についての好奇心」や「古希を迎えての体力試し」など、複雑な思いからの出発となったようです。

お遍路は「参拝用品」の購入から始まります。白衣、金剛杖、菅笠、輪袈裟、納め札、経本、納経帳、数珠、頭陀袋…しめて16500円。

途中二度、所用で広島に帰られていますが、病気やけがでの中断はなく、見事結願(けちがん)。日記には心温まるエピソードがいくつも記されています。道中で見知らぬ人からトマト、甘納豆、ヤクルト、缶コーヒー、現金などの“お接待”を受けられたり、宿での気遣い、初めて出会う他のお遍路さんとの交流…。

学生時代に長い夏休みを利用して、友人と二人乗り自転車で大阪から兵庫、岡山、広島、山口とサイクリング旅行をし、別府から八幡浜に渡り、足摺、高知、大歩危・小歩危、吉野川沿いに徳島へ。そのときに通ったところが何カ所か出てきました。この「記録」を読みながらそんな遠い昔の思い出にしばし浸ることもできました。

自動車での遍路では得られないであろう貴重な体験記を楽しく読ませていただきました。作者のHさんとこの記録に触れさせていただいたTさんに感謝します。
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