幸田真音の「あなたの余命教えます」(講談社文庫)を読みました。
経済畑出身の作家ということは知っていましたが、著書を読むのは初めて。昨日のブログに書きましたが、東京での「お見舞い」の空き時間にでも読もう、と思って買った本です。
結論から書きますが、「時間つぶし」にしかならない作品でした。幸田真音には申し訳ないのですが、お薦めできるような作品ではなく、600円を返して!!と言いたくなります。図書館で借りていたなら…時間を返して!!と言ったことでしょう。
裏表紙の内容紹介では、「定年を4年後に控えた永関恭次は、ある日、ゲノム解析、予防医学、そしてデータマイニングの先端技術を駆使して、人間の正確な『余命予測』をビジネスとする研究所の存在を知る。余命検査の説明会で偶然居あわせた永関と4人の男女。残された寿命をはっきりと自覚した時、彼らの人生の風景が大きく揺らぎ始める。」と、書かれています。
「死」と「生」を徹底的に見つめた作品でもなし、「余命予測」を科学的に追求した作品でもなし、個人情報保護に触れながら、それを深く解明するでもなし…。主人公の内面の描き方も稚拙で、56歳の人物とは思えない言動が目立ちます。
動揺を繰り返した主人公の永関が得た最後の結論、「少なくともそんな先のことばかりを憂えて、いまをないがしろにするのは愚かしいことだ。=略=これからもこの広美(妻)と二人で、大事に、悔いなく過ごしたい。」…これにはあきれ果ててしまいます。こんな当たり前のことを物語の最後になって主人公に語らせるとは。
『あなたの余命教えます』と言うタイトルにドキドキしながら読みに来た小心者です。(爆)
返信削除正直に言うと占いものだと思ったのですが、出版物だったんですね。(^o^)/
どうも歳を取ると、寿命とか余命などの言葉が気になるんですよ。(爆)
そこら辺にあるクダラナイ内容の本のようですね。
なんか安心しました~。(^o^)/
安心したので、村の往復ポッチンで~す。(^o^)/
ニトベンさんへ
返信削除コメント、ありがとうございます。
幸田真音さんは、日曜朝のテレビでコメンテイターとして出演されているのを見たことがあります。
素敵に見える方なんですが…小説はペケでした。
専門の経済関係の解説書に力点を置かれた方がいいのに…と、エラソウニ、オセッカイなことを思ってしまいました。